右耳にの耳たぶに

 僕の右耳の耳たぶをもんでやると、なんか2mmくらいの小さなしこりがあったんです。ついこの間までは。
 学校の休み時間かなんかにふと自分の耳たぶを触っていて気づいたんです。
ゆ「オレ耳たぶになんか入ってるみたいになってるんやけど見てみ」
友「あ、ホンマやなんかちっさいのが入ってるみたいになってる。あ、  オレもなんかおんなじようなんが耳たぶに入ってるで。」
ゆ「あ、ホンマや。これ一体なんなんやろうな?意味わからんな」
友「別の奴にもあるか聞いてみようぜ」
ゆ「おう」
友「おう、そこのお前。オレら耳たぶにかくかくしかじか。お前あの耳  にはある?」
そ「んーオレには無いわーそれー。」
ゆ「オレらは選ばれし存在やしな」
友「そーそー。これない奴とか意味わからんな」
そ「……」
 というしこりだったんです。当時は謎の秘密組織が選ばれし者の耳たぶに密かに埋め込んだ発信機だとか思ってたんですけどなんか気がついたらなくなってしまっていました。秘密組織も僕に興味を持たなくなってしまったんだな。きっと。なんか寂しいぜ。