「あらしのよるに」

 少し前にアニメ映画でやっていた(今でもやってるんかな)、「あらしのよるに」の漫画版を買いました。あの、aikoが主題歌を歌っていたやつです。おもしろそうやなぁと思って見に行きたいなぁと少し思っていたんですが漫画で読めるとは思いませんでした。
 昨日の帰り道、いつものようにぶらりと立ち寄った本屋でたまたま発見しました。「なんか面白い漫画出てないかなぁ」と思って漫画コーナーを眺めていたら一番端っこに一冊だけ置いてありました。「これ、映画でやっていたやつやんけ」と心の中で独り言をいいつつ手に取ってみました。これが原作なのかなと思ったけど漫画版とあったのでその線はなさそうでした。「ほな原作は小説家何かか」という疑問を抱きつつ、すでに意思は買う方向に傾いていました。「いや、面んないかもしれんな。550円か…。やっぱまぁそんくらいのあれは否めんな。」とか思いながらやっぱり買うことにしました。
表紙をめくってみると作者名と漫画を書いた人の名前に目が行きました。もちろん表紙にも書いてあったんですがなんとなくその時に意識に留まりました。作者は「きむらゆういち」漫画は「空十雲(そらとくも)」とありました。両方とも知らない人です。おもしろいんかなとさらに疑念が高まりましたがまぁ読んでみました。
 読み始めて最初に思ったのが絵柄が個性的というかクセがあるというか、少し見にくくもありました。「空想科学読本」の挿絵に少し似ているなと思いました。内容はというとネタバレになってもあれなのであらすじを書いてみます。あらしの夜に真っ暗な小屋の中に逃げ込んだ、ヤギのメイとオオカミのガブ。本来喰う喰われるの関係にあるふたりはお互いの姿を知らぬまま友達になります。あとでお互いがヤギとオオカミであることを知って驚くことになります。そんなふたりの話しなんですがとにかく面白かったです。なんていうかこう、純粋な友情の話です。何回か読み直したいです。買ってよかったです。